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ログハウスQ&A

Questions and answers about the log house

ログハウスの耐震性について

1993年の北海道南西沖地震、1995年の阪神・淡路大震災、2004年の新潟県中越沖地震などにおいても、周囲の建物が被害を受ける中で大きな損傷を受けた事例がないことなどから、ログハウスの高い耐震性は広く知られています。2011年の東日本大震災では、津波の直撃を受けたログハウスもリフォームによる再生が可能だったことなどから、安心して住める「家」として耐震性に優れたログハウスに興味を持たれるお客様が増えています。

耐震性に優れている理由は、ログハウスだけの“丸太組構法”にあるとされています。太いログを積み重ねたログハウスは一般的な住宅よりも重く、重心が低くなっているため揺れに対して強い構造となっています。また壁が1つの面ではないため、揺れが発生するとログ1本1本が横にずれるように動き、その摩擦が横揺れを吸収し、さらにノッチやダボ、通しボルトなど、ログの動きを抑える補強材の働きにより、建物全体で地震の力を吸収する仕組みとなっています。

【振動実験による写真】

2007年に行われた日本ログハウス協会による振動実験の様子です。阪神淡路大震災の1.5倍という巨大地震波でも構造躯体の損傷はほとんどなく、ログハウスの地震への強さが実証されています。

ログハウスの耐火性について

ログハウスは耐火試験の実施により準防火地域にまで建築が可能な耐火性能を認められています。木が燃えるスピードは非常に遅く、10分間に1cm程度。さらに表面の炭化膜が燃焼に必要な酸素の取り込みを妨げるため、ログハウスに用いられる太い丸太が燃え尽きるためには非常に長い時間がかかります。

またログ壁は自然素材のため燃焼による有毒物質の発生がほとんどなく、中毒等の心配も少ないとされています。熱による変形も起こりにくく、建物が倒壊する前に無事家族が逃げることができる、万一の非常時にもリスクが少ない建物といえます。

【燃焼実験による写真】

燃焼実験の様子です。 高温でログを燃焼させ、遮熱性(非加熱面への熱の伝えにくさ)や遮炎性(火炎の貫通のしにくさ)非損傷性(変形のしにくさ)をテスト。ログは基準をクリアし、防火構造が認められています。

ログハウスの耐久性について

木は伐採後、時間が経過するほど強度が増す性質があります。100年かかって育った木は、伐採後100年後に最も強度が出てくると言われています。また、木は腐りやすいイメージがありますが、原因を取り除けば腐ることはありません。

木が腐る要素は大きく4つ、水分・酸素・温度・栄養。ひとつでも欠ければ、腐朽菌は活動できません。逆に、十分に乾燥した木材を使用する他、結露を防ぐ設計、防腐塗料によるメンテナンスを怠らなければ、ログハウスはいつまでも美しい風合いを保つことができる建物です。

ログハウスの気密性について

ログの特性上、在来工法の住宅と比べたときに、しっかりと理解することをオススメしています。マシンカットは加工精度が高いので気密性は基本的に高いと言えますが、自然の木ですから1本1本の性格は異なっており、収縮ひとつとってもその度合いの大小、またそれが安定するまでの時間も早いもの遅いものがあります。

収縮の過程で想像以上にねじれが出るものもあるかもしれません。組み合わせによっては気密性が悪くなり通気することもありえます。(ログとログの間が空いて向こうが見えるようなことはありませんが…)

建築物としての精度という点において、ログの加工精度=建物全体の施工精度とはならないということです。マシンカットログの場合にはノッチ加工の精度がどんなに高くても、ただ組上げていけば、 必ずログ壁はまっすぐには組みあがらず斜めになっていきます。ログ材は乾燥させていても痩せていくので、一般的にノッチの加工はきつめ方向にふります。つまり組むとき、のせただけではスッと入っていかないため、大きな木槌(カケヤ)でたたきながらはめ込んでいきます。その際に柔らかな木は、どうしてもノッチ部に変形がおきることが避けられません。それが斜めになる原因となるわけです。正確に加工されたログが一段で 2, 3mm ずれることは普通に起こることと言えます。

ログハウスの断熱性について

木材は小さな中空の細胞で構成されています。空気は熱を伝えにくい性質があるため、木材の中に含まれている空気により木全体を熱が伝わりにくい素材にしています。熱の伝わりやすさを示す熱伝導率は木材が0.1程度なのに対しコンクリートは1.0、鉄は約50。フライパンや鍋の柄を触れるように、木が多く使われていることからもいかに木の断熱性が高いかがわかります。直接触れた時の温かみのある木の風合いも断熱性の高さがもたらす効果です。

そのような特性を持つ木を素材にしているログハウスですから、壁面の断熱性では優れていると言えます。 その為、ログハウスの断熱性を左右するのは建具です。

★ランタサルミオリジナル仕様の木製建具

木の熱伝導率の低さは結露を防ぎ、内開き&内倒しの2通りの開け方ができる高い機能性を持ち(DK窓)、開口部を洗練された印象に仕上げます。工場塗装やアルミ製水切りなど長く快適に、メンテナンス性にも優れています。

【写真】窓外部に取り付けたアルミ製水切りと、取り外し可能な窓格子。

* 木製サッシ: 熱伝導率が低く結露を防ぎます。アルミ枠の網戸と窓格子がセットされます。

* トリプル(ペア)ガラス&Low-E コーティング: 熱貫流率を低く抑え、ガラス部分からの熱の損失を防ぐトリプルガラスの建具を標準としています。建築地の環境やお好みによりペアガラスもお選びいただけます。

* アルミ水切り:木部への雨水の浸入を防ぎ、劣化を防ぎます。

* 工場塗装: 木部をあらかじめ保護し、耐久性、メンテナンス性を高めます。トリプルガラスは白色、ペアガラスでは豊富なカラーからお選びいただけます。
【写真】テラスとキッチンを結ぶドアと窓のコンビネーションの例(ペアガラス、木部白色塗装)

木は「冷めにくく暖まりにくい」特長があります。一度充分に暖められたログ壁は蓄熱材となり、暖房を切った後の室温の急激な低下を防ぎます。また夏は同様にエアコンの冷気によりログが冷やされ、蓄冷の働きをします。

そのため、定住用としてのログハウスは、蓄熱・蓄冷の特性上、快適な温度を保ちやすい建物です。

ログハウスの調湿性について

木には空気中の湿度が高ければ湿気を吸収し、乾燥すれば湿気を空気中に放出しバランスを取ろうとする性質があります。このため床や壁、天井など多くの面積に木を用いれば室内の湿気をコントロールし、自然の力で快適な空間に保ってくれます。

多湿な日本において、住宅素材として理想的であるといえるでしょう。 またログハウスでは木の占める割合が他の工法に比べて圧倒的に大きい点は大きなアドバンテージです。。

ログハウスのメンテナンスについて

ログハウスの大きな懸念点として、メンテナンスに費用がかかると思われている方が少なくありません。ただ、大前提としてどんな住宅でもメンテナンスは必要です。

国土交通省が試算したデータにおける住宅の平均寿命は、日本26年、アメリカ44年、イギリス75年とされています。家の寿命が26年ということは、30歳で家を持ったとして住宅ローンの終わる定年前には、もう一度建て替えなければならいないということになります。

欧米の住宅寿命が長い理由の一つに「付加価値をつけて売る」という考え方があります。オーナー自身が手を加えて家をグレードアップし、住みながら家の価値を自分であげていきます。対して日本では、安くて損をしない家を建てることが目的となり、長く住むほどに家は痛み、その価値は低下していく傾向にあります。時間が経過するほど強度が増す「木」のログハウスであればこその特性を活かし、メンテナンスのタイミングで色を一気に変えてしまうなど、ログハウスを楽しめる要素にすることをオススメします。

* 塗装

耐久性を大きく左右するのは外壁の塗装です。塗装がはげれば雨がログに浸透し腐れなどが起こることに直結します。 ログの一部を取り替えるのはかんたんなことではありませんから、一度腐れがはいれば建物全体にたいして致命傷になりかねません。日当たりなどにも関係してきますが3~5年に一度の割合で再塗装が必須です。

メンテナンス費用の大部分がこの塗装に関してとされています。40~50万程度(面積や塗装方法により変動します)

* ボルト増し締め

ログ壁を上から土台まで貫通するボルトは、ログが痩せ(収縮し)て下がっていくのにしたがって緩んでいきます。 ログの収縮は壁高の1~1.5%(仮にログ壁が3mなら3cm下がる)で、築後1ヶ月でそのうちの50%が、そして残りに50%がその後3、4年間に下がります。 その間は市販のラチェットレンチなどでこまめに増し締めを行う必要があります。

新築から3年間程度

タイミングの目安(使用木材により多少違います)

第1回目 竣工後1か月
第2回目 竣工後3か月
第3回目 竣工後6か月
第4回目 竣工後1年
第5回目 竣工後2年
第6回目 竣工後3年

ログハウスの市街地建設について

ログハウスは森の中にあるもの、とお考えの方が今でも多くいらっしゃいます。確かに、森に佇むログハウスは自然と一体化されていて素敵ですが、今では都会でも住宅用としてログハウスを建てる方が増えてきています。

かつて市街地でログハウスを建てるには、以前は建築基準法で3mのセットバックが必要であった為、敷地が狭いことが多い市街地で、それだけの広い敷地を確保するのは難しいことが多く、市街地では建てづらい状況でした。

現在、ランタサルミのログ材は防火認定取得しており、市街地などの準防火地域にも建築が可能です。市街地のログハウス建築の豊富な経験で得たノウハウの蓄積により、様々な環境、条件にもお応えしております。

ランタサルミのオーダーメイドについて

構造上で不可能な間取りなどを除き、デザイン面も含めて完全なオーダーメイド・ログハウスを建設可能です。モデルハウスや施工実例を参考に、世界でただひとつのログハウスをご提案しています。

オーダーメイド・ログハウスのサポーター

プラン作りの第一歩として、これまでの施工実例を参考に、豊富な写真とプランアレンジの例をご紹介しながら、あなたの理想の暮らしのイメージを具体的にするお手伝いをいたします。

デザインライブラリー

さまざまな環境やライフスタイルを想定して作られた、ランタサルミのカスタムデザインの集大成ともいえるカタログです。